このみの日記

2BRO.の兄者さんやブーン系小説について書きなぐる

ブーン系って何?食わず嫌いはもったいない!まずは知って欲しい。な記事

ブーン系とか初めて聞いた?まずはざっくり説明いたします。(短いとは言ってない) 

 

そもそもブーン系とは?

まず一言で言うと、ブーン系小説とは、AA(アスキーアート)を用いた小説のこと。主に2ちゃんねる(5ちゃん)の掲示板上で書かれています。

AAとは、( ^ω^)とか、記号で作る絵のことで、とりあえず顔文字と考えて差し支えなし。

紡がれた物語は、投稿されるものをリアルタイムで読むこともできれば、有志のまとめサイトに保管されているものを読むこともできます。最初はまとめられているものを読むのがおすすめです。

 

◆こんな人にオススメ◆

・とにかく”物語”が好きな人

・何か読みたい欲はあるけど本を買って読むまでいけない人

・漫画みたいな、スピード感のある読み物が好きな人

 

 

 ふーん、とりあえず物語の一形態ってことね。じゃあ読むわ!

というフットワーク抜群な方もいらっしゃるでしょう。それもヨシ!

習うより慣れよ。「ブーン系 まとめ」で検索すればたくさんの作品と出会えますし、今後こちらでもおすすめを紹介していく予定ですので、気になったものから読んでみてください。

 

 うーん、手を出すには分からなすぎる…。

なんて慎重な方も多いでしょうか。よければもう少しご紹介するのでお付き合いください。

そして途中でも、少しでも読んでみたいと思ったらこの記事とかどうでもいいのでとにかく読んでみてください(早口)

 

ブーン系の特徴・魅力をご紹介

ブーン系…その世界はとっても広くて深いのです!

AAを使った小説がブーン系。なので、その中身はアクション、ギャグ、ミステリー、料理、ホラー、恋愛 etc…

本屋で売っている小説と同じように多様な物語のカタチがあるのです。まぁなんなら、本屋では買えないタイプの物語もあるのですよ。ふふふ。

では、そんなブーン系の最も大きな特徴、魅力を挙げていきましょう。

  

 

 

 

その① スターシステム

ブーン系最大の特徴と言えるのがこのスターシステム

手塚治虫CLAMPの作品でも使われている手法らしいですね。辞書的な説明はリンクを貼っておきます。

ja.wikipedia.org

ブーン系においてのスターシステムをざっくり説明するならば、同一のキャラクターが作品を跨いでそれぞれの物語に登場する、という感じ。wikiの記述の中では、ドラマや映画の俳優のそれに近いです。

花沢類とルパン3世と坂田銀時を同じ人間がやっていたりしますよね。それです。(雑)

この場合、彼が小栗旬さんだということは知ってるけれど、作品の中ではそれぞれの役として自然と受け入れているわけですが、実はブーン系を読む上でこれが結構大事です。

というのも、ブーン系においては役の振り幅がえぐい。例えば、(´・ω・`) ⇦通称、ショボンの今まで見たことがある役柄を少し挙げてみましょう。

小学生

バーテンダーの青年

筋肉隆々の大男

まんじゅう

サラリーマン

 

…自分が初めてブーン系を読んだ時、彼は幼い少年でした。

次の登場でも、少年でした。

でも次の登場では、ムッキムキの大男でした。いやー、あの衝撃ったらもう。

先に知っておくとショック(?)を受けないと思います。むしろこんなところも楽しんでいただければ。

とはいえ、俳優でもありますが、AAそれぞれにもある程度のキャラ付けがあります。この人はクールで物静かな役が多い、みたいな。先ほどショボンの役の例にバーテンダーを挙げましたが、発祥の関係もあり、割とその設定はメジャーなのです。

キャラの把握を前提とした作品も割とあるので、徐々に覚えていくとより楽しめます。機会があればこの辺も記事にしたいですね。

 

 

 その② 掲示板等への投稿ならではのスタイル

書籍ではないからこその物語の紡ぎ方は、ブーン系の大きな魅力です。

ブーン系のメインフィールドは掲示板。このフィールドを上手に使った作品がたくさんあります。よくあるのが、読者の参加による盛り上げです。これは作者と読者、まとめサイトの方が一体となって1つの作品を作っていく、とっても素敵な手法なのです。

掲示板による投稿なので、当然読者も書き込みが可能です。ギャグ系の作品や、作風が独特すぎる作品ですと、物語のツッコミ所で読者がうまくツッコミを入れることでさらに面白くなる場合が多くあります。

作品に応じて読者のコメントを取捨選択して盛りこむというのが、まとめの方の腕の見せ所の一つ。作品のまとめ方でその物語への感想が変わってくるところがまた面白い!(ありがたいことに、コメント有無で別々にまとめて頂けることもあります。二度美味しい。)

文字通り、読者参加型で書かれるものもあります。安価型と言われるものがメジャーな手法です。読者からお題をもらったり、主人公の行動や展開が読者の書き込みで左右したりと、リアルタイムの書き込みで進行していく物語は、書籍ではなかなか味わえないものだと思います。

この場合、”ながら”という、その場で物語を考えながら書き込んでいくスタイルになるわけですが、ながらとは思えない完成度には毎度本当に驚かされます。

また、掲示板というある種無法地帯的な場所だからこそ輝ける一部の”天才”たちの存在もなかなか衝撃的で、楽しい。ブーン系の”カオス”というジャンルで活躍する人たちについては後々…。

 

 

その③ 祭がある!

ブーン系には、古株と新参の垣根も、作者と読者の垣根もない!!

不定期に開催される”祭”は、みんなでブーン系を盛り上げていくイベントです!有志の方々によって、色々な祭が開催されています。

ざっと紹介すると、こんな祭があります。

・決められたテーマを題材にした物語をみんなで描いてみよう!というタイプ。例えば何度も開催されている”百物語”は、定番の夏のホラー小説イベントです。

・投稿された絵の中から挿絵を選び、それに合わせて小説を書くのが通称ラノベ祭。描き手と書き手のコラボが熱い!

・チーム対抗等で作品の評価を競うタイプ。紅白での戦いなどは控室での作者同士のやりとりも面白い。

 

ブーン系は読むことから始めるのが大半でしょうが、そのうち創作意欲にかられた際には是非とも書くことにもチャレンジしていただきたい。ブーン系は書くことのハードルが書籍よりも遥かに低いというのも魅力だと思います。

祭の紹介も別の記事でやりたいと思っていますので、乞うご期待!

 

 

その④ 表情豊かなキャラクターたち

その①でもお伝えしたように、ブーン系では、さまざまなAAを登場させて物語を進行させます。ちなみに主なキャラクターたちはこんな感じ。名前とかは適宜物語に馴染むよう変えたりもします。

w.atwiki.jp

ブーン系ではこのAAたちの表情が視覚的にわかるので、まさに漫画を読むように文章を読むことができる、というのが魅力です。ブーン系”小説”と謳ってはいますが、厳密な分類では小説とは一線を画すものなのかも?

ともかく、ブーン系では大きく、普通の小説のような書き方のパート”地の文”と、セリフパートが合わさって出来ています。(片方に全振りのものもあります)

セリフパートでは、いわゆる台本書きのような形式になるのですが、ここに”表情や動きを加えることができる”のが大きな特徴です。

 

ドユコト?

テキトーな例をあげていくならば…。

上記の話をブーンこと内藤ホライゾン君=( ^ω^)に説明させる描写をするとしましょう。

 

ーーブーン系について皆に説明しなければならない。突然の任務に内藤は緊張していた。

恐る恐る舞台に上がる。なるべく観衆を見ないように顔をあげ、話し始めた。

 

( ^ω^)「これから、ブーンが説明いたしますお」

 

 

こういう感じです。文章そのものがあまりにも拙いという点についてはご容赦ください。

伝えたいのはつまり、この、ブーンの表情を作者の裁量で動かせるというところなのです。どういうことか言うと…

 

ーーブーン系について皆に説明しなければならない。突然の任務に内藤は緊張していた。

恐る恐る舞台に上がる。なるべく観衆を見ないように顔をあげ、話し始めた。

 

(  ;゚ω゚)「これから、ブーンが説明いたしますお」

 

文章は全く同じですが、内藤の緊張具合が全然違って見えませんか?

こういった表現によって、読者に視覚的に伝わる心理描写を入れることや、逆にあえて表情を隠したりすることで意味深な表現をすることもできるのです。ドラマや漫画、アニメでの心理描写に近い表現がくみこめると言うことですね。

こういった表現方法も、ブーン系特有の魅力だと思います。

純文学?というのか、文学的な表現の美しさはこの形式では損なわれてしまうのかも知れません。あくまでブーン系というのは”物語”を楽しむツールなんじゃないかなと個人的には思っています。

中には地の文が大半または全部を占める小説もありますので、そういった楽しみ方をしたいという方にも作品を紹介していけたらいいなと思います。

 

 

ブーン系、面白そうだなって思って頂けたでしょうか。

今後の記事では、初心者おすすめの作品や作品を探す方法について紹介したいと思います。また、自身のお気に入りの作品紹介・レビューもしていきます!